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10年目、飛躍の移転開業
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1. 分院展開の夢を叶えるために
歯科クリニックでの話ですが、今からおよそ20年前の2003年に、ある若き院長から新規開業の相談を受けました。野心家の院長で、わずか5年の勤務医経験を経ての独立開業でした。 まず私は、院長に今後の経営方針や将来像などについて詳しく話を聞きました。 私達は院長とデザインの方向性についても話し合いますが、中・長期的な経営方針にも主眼を置いて話を進めていきます。 当時、院長が私に話してくれたのは、「いつか分院を作りたい」という夢でした。 いつかは独立開業の道を選ばなければならないという業界特有の傾向が影響してか、多くの歯科医師が独立し、歯科医院は供給過多に陥っています。しかし、歯科医院が増加する一方で、人口減少による競争激化や医療費人手不足など、医院を取り巻く環境は非常に厳しい。実際のところは院長一人で、経営を軌道に乗せるのが精一杯という現実も横たわっています。 分院展開となると、デザインを通しても綿密な成長戦略を描く必要があります。 どうすれば、目の前にいる独立したての院長の夢を実現できるのか。当時の私にとっても大きな課題でした。
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2. 院長と共に歩んだ軌跡
私共の方針は、すでに申し上げたように、デザインを通して、売上と人材・組織の成長を実現することです。この時に私が行なった施策は、将来のグループ構想を前提に置いて、医院を意味する一つのドットがいくつも集まり、未来のグループ名となる文字を構成していくというドットのロゴデザインや、費用対効果を特に重視した内装デザイン、サイン、グラフィック、名刺、印刷媒体などのトータルデザインに始まり、その後も段階的に、内覧会サポートや、ドクター達を集めてのアカデミー開催、他事業となる保育事業開業など医院経営のサポートも行ないました。その間にも医院は成長を続け、いまでは全国に分院を展開されています。 院長と共に歩んだこの20年間を振り返ってみると、成功の要因は、当時の若い院長の熱意と実力にほかなりませんが、デザインが与えた影響の大きさも計り知れなかったのではないかと実感しています。
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3. 意匠設計を超えて
このように私達が意匠設計の枠を超え、コンサルティングの領域で医院をサポートできるのも、この20年間、多くの先生方と共に医院経営に向き合ってきたからです。 今も私達は、医院経営の成功を追求し続けています。私達の役割は、求められたデザインを提供するのではなく、長年蓄積した業界知識とノウハウによって、先生方が気付かない医院の問題を発掘し、最善策を通して解決することにあります。 そして、医院経営を成功に導く。これが我々の使命でもあります。
スマイルプランの歴史がスタートした第一号のクリニック。
数年ごとにメンテナンスと仕上げ直しを行ない、時代に合わせた美しさと機能性を保ち、さらに長く使えるクリニックに。
およそ20年前のあの日から現在も、院長の夢に向かって伴走を続けている
現在では全国に7医院を擁するまでに拡大したスマイルプラングループ。
令和元年には保育事業を開始。
子供たちがのびのびと育つ、開放感とあたたかみのあるデザインに仕上げた
2020年には新たにデジタルとグローバルをテーマにしたクリニックが誕生した。
新しい取り組みに両者・チームともにチャレンジした物件。